PAC-03について
発売から7年
気づけば発売から7年
少しずつ改良を重ね今に至ります
ここへきて改めて商品説明をするのは
コロナの影響で受注会が出来ず直接説明ができないから
改めて話すとなると難しい
単純に仕様だけの説明が単純明快で良いのかも
う〜ん
でもそこはやっぱり説明させてもらいたいのです
まずは何故PAC-03を作ったのか
PAC-03を初めて作ったサンプルは軽さを重視
当時はULと言うものが少しずつ表に出だし
その面白さに僕もハマっていきました
ザックをどれだけ軽く作るかみたいな感じがあったり
その中でも軽くて丈夫な素材を使用して初めてサンプルを作りました
サイドのマチがxpacポケットがキューベンメインが70dシルナイロン
何度かテストをして分かった事は
キューベンもシルナイロンも
海外の広いトレイルでは良いのだろうけど
日本の狭くて枝が飛び出たり
岩にこすりながら歩かないといけない様な場所には不向きという事
引き裂きには強くとも尖ったものへは滅法弱い
穴が空いたら直せば良いじゃん!
それがULだろ?
そんな空気感があったのですが
アメリカから入ってきたモノをそのまま真似しても意味がない
僕らのフィルターを通した日本向きのULザックを作りたい
そんな思いで修正を重ねました
xgridやハイブリッドキューベンなども試しましたが、、
xpacで作ってみたところ
軽さや耐久性などとても良いバランスで仕上がりました
僕の記憶では当時、xpacはそこまで軽くなく強度が必要な部分使い的な役割が多く
オールxpacのザッがドイツのラフバッシュ?だったか
記憶が曖昧ですがそこしか作っておらず
それが廃盤になってしまい
それなら僕らが作ろう!
そうして今に続くxpacを使ったpac-03ができたのです
ここまでが開発の経緯です
これでもだいぶカットしたんです笑
何が言いたいかというと
XPacいけてるよね〜とかじゃなく
何度も何度も試してたどり着い素材だということです!
そして細かな仕様について
僕も10年前はそうでしたがザックと言えばサイズ
ザックにサイズなんてあるの?
そんな驚きを感じたのを今でも覚えています
ここらは自論になるのですが
この自論がPAC-03をみなさんが支持してくれる理由の一つだと
当初は自信もなく曖昧なものでしたが7年経ち今ではそうだと確信しています
だって当時は散々バカにされコケにされたので、、
もちろんサイズは重要ですがそれはあくまで要素の一つ
服を買うときに着丈だけ、肩幅だけをみて買いますか?
胸板が厚い人や華奢な人
なで肩な人や骨盤が広い人
大事なのは全体のバランスですよね?
ザックもそうだと思うのです
あくまでサイズは基準
PAC-03では背面長で説明はしません
小さいザックは当然背面は短くなるのに
大きいザックになると背面を気にしだす
それなりの理由もありますが不思議だと思いませんか?
PAC-03にはフレームがありません
その代わりに
背面に入れている芯材がその役目を果たします
これは特注の厚みと凹凸で作ったものでして
これが背中の曲線にフィットするように作っています
ですので背面長をシビアに気にしなくとも背中にフィットしてくれるのです
ULザックではスリーピングマットなどで代用するものもありますが
ある程度しっかりしたものを入れることでパッキングもしやすく
角張った荷物が背中にあたる不快な感じも少なくなります
テントで寒い時や冷たい岩に腰掛ける時など
ちょっとしたマットとしてもお使いいただけます。
背面より大事なのはショルダー
そうとう研究されたのか今となっては幅広で厚みのあるULザックが増えましたが
当時ULザックは薄くペラペラなものが主流でした
思うに欧米人の様なしっかりとした体つきの人向けなので
ショルダーが薄くてもたいして気にならなかったのではないでしょうか?
それに対して日本人は華奢な方が多くショルダーは幅広く厚みが必要だと考えたのです
この芯材も厚みを指定しオリジナルで作成しています
ショルダーをしっかりと作り込むことで
腰で背負うのではなく背中とショルダーで背負う方式ができたのです
正直に言いますとショルダーの付け幅などで
合わない方がまれに居るのも事実
女性で細身、なで肩で肩幅が狭い方が合わないケースがあります
それとは逆に今まで華奢なことが理由で他社のザックが合わない方が
うちのザックがしっくり来る場合もあったり、、
難しいですね、、
あくまでも目安として
平均的な男性165cm~180cmはMサイズ
女性150~165cmはSサイズ
受注会では胸板が特別に厚い方や
150cmSでもショルダーが長い方には個別対応する場合がありますが
それは受注会でフルオーダーだからできることであり
出来上がったものを直す事はできませんのでご了承ください
ウエストベルトも同じで
あるべきだと考える方が圧倒的
なんでそうなのか?
これは大手ショップや雑誌
みんながこぞってそれを説明する
山雑誌なんてメーカーのカタログ?
そう思ってしまうほどの内容
メーカーは売るために消費を煽るために
新しい機能をつけたり
それ必要?なものをつけたり
とにかく売るための機能だらけ
皆さん氷の壁を登ります?
一週間も一ヶ月も歩きます?
1泊〜4泊程度それに登山道を歩く方が
圧倒的なはずですよね?
だったら最低限の機能で十分じゃないですか?
シンプルに山を歩く道具なんですから
ウエストベルトは15kg以上の荷物を背負う場合は
有効な気がしますが
PAC-03は10kg以下を推奨しています
作りが重さに耐えられないからではなく
快適に背負える重さがそうであり
最近では全てのものが軽くなりULを意識せずとも
一泊二日程度であればその程度の重さで収まることが
十分に可能だからです
それにウエストベルトもアップダウンの少ない海外のトレイルでは良いと思うのですが
アップダウンの多い日本の山では足を上げることが多く
ウエストベルトがストレスになることがあります
重さを分散させようとベルトをきつく締めれば血流を妨げ
むくみや気分が悪くなることも
ウエストベルトを適正な位置にしようとすると
ショルダー位置が疎かになったり
それこそサイズがきちんとあってないと意味がなくなってしまいます
体型は十人十色なのに
もちろんPAC-03にもデフォルトで38mmのナイロンテープ
オプションでパッド入りを用意してます
これは重さを分散させるというより横揺れを無くす方に重きを置いています
僕も含め周りの友人も歩いている最中にまナイロンテープすらするこがありません
最初は慣れないかもしれませんが慣れて仕舞えば
ウエストを締め付けることがない開放感を実感できるはずです
受注会でも多くの方がオプションのパッドを選択しようとしますが
上記のことを説明し納得いただき大多数の方がデフォルトの仕様を選んでくれています
せっかくPAC-03を選んで頂いたのですから
本来の機能で使ってもらいたいと思うのです
最後に背負い方
これも誰が言ったか雑誌なのでも見かけますが
先ずウエストを絞めて次にショルダーそして次は、、、
???
ザックくらい好きに背負わせてよと思います
もちろんパッキングのバランスは重要ですが
写真を載せたりすると
それに囚われてしまうので
あえてニュアンスで説明させてもらいます
先ほども触れた様に
腰で背負わず背中と肩で背負います
腰から上に乗せるイメージです
通常のザックに比べて背中にピタッと吸い付ける様に背負ってください
ショルダーハーネスを引っ張って
初めは苦しく感じるかもしれませんが
背中に吸い付けることで横揺れがぜず
重心が動かずいつもより疲れにくいと感じるはずです
チェストストラップは岩場などバランスを崩しやすい場所では強めに
安定して歩ける場所では緩ませれば
息苦しさを感じる事はないと思います
本来であれば直接背負ってもらいたいのですが
それが難しい今、
これまで数多くの受注会を開催し
接客をさせてもらった経験をもとに
たどり着いた方法論で説明させてもらいました
これはあくまで僕の考えですので
皆さんが背負い歩く中で考えて頂ければと思います
水抜き穴
縫い目から浸水したり
生地から結露の様に染み込むので
インナーパックとザックカバーの併用をお勧めします
行動中片側のショルダーを緩めれば手が届くので
ショルダーにボトルホルダーをつけるより
こちらからだす方がお勧めです
サイドのバンジーコードは
コンプレッションではなく
今回からDカンを廃止して上部にループ付け足しています
(左右ともに)
他社のボトルホルダーが付けやすくなったと思います
(デフォルト)
ショルダーは内側などを含め5度縫いしています
コードロックをつけてます
ピッケルなど固定するのにお使いください
最後に
PAC-03は他のザックとは何が違うのか?
きっとどのブランドも背負い心地や使い勝手も良いはず
PAC-03は僕がデザイン、裁断、縫製を全てこなしています
山で使う道具だから責任を持って
どれだけ人気が出たとしても
今までもこれからも
そこだけは変わらず続けたいと思っています
それがPAC03だから
by mountainneberland
| 2020-09-16 11:14
| 商品
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