Rain Parka
Rain Parka
その②アイテム詳細
その①開発経緯に続き
今回はRain parkaの詳細について説明したいと思います
まずは素材に使用した
PARTEX SHELD
僕らのアイテムの中でヤッケがPARTEXを使用していて
今回で2品番目
僕らがPARTEXを使う理由を少し話したいと思います
レインウエアの肝は素材だと思うのですが
その代表は間違いなくGORETEX
もはや市場はゴアテックス至上主義と言っても
過言ではないでしょう
雨に濡れず蒸れない素材それがゴアテックス
と言いつつも実際は蒸れる、そして重い
これが僕の10年前使っていた
ゴアテックス製品の印象です
そのゴア至上主義に一石を投じたのが
e-ventでありPARTEX
これは僕の印象ですけどね!
ULシーンと言えば良いのか、周りの動きを見ているとその様に感じられました
僕が初めてe-ventを着たのがモンテインの
スペクトラスモックでしたが
軽くて蒸れないあの感じは衝撃的でした
価格もゴアより安かったような?
とにかくレインウエアはゴアだけじゃない!
そう思えた初めての生地でした
(ORのヘリウムとかも)
こんな良い素材があるのになんでみんなゴアばかり?
その辺はやっぱり至上主義ですから
パーテックス?
イーベント?
そんなの信用できねぇなぁ〜
安心と定番のゴアテックスになるわけです
まぁ雑誌が広告収入の関係でしょうけど
そればかり押してましたからね
それがここ数年少しづつ変わってきたような?
モンベル、ノース、etc
皆さん自社開発した生地が増え
透湿性、防水性の機能面が数値化され
ゴアじゃなくても大丈夫だね!
そんな感じになってきた気がします
選択肢が増えることはいいことです。
何が言いたいかと言いますと
レインウエアはゴアだけじゃないですよ
その中でもpartexはとても
良い素材なんです!と言うこと
選んだ理由から少し離れてしまいましたが
単純に僕が普段愛用しているレインウエアが
パーテックス製品なのが大きかったです
僕が何年も使い続けているからこそ
その良さが分かる!
ものすごく単純な様ですが
とても大事なことだと思うのです
なんと言ってもレインウエアの要は
デザインでもギミックでもなく
「素材」
つまり生地そのものですから
そして今回のレインパーカを生産してくれるAXESQUINでも長年の実績がある。
PARTEXもたくさんの種類があるのですがその中でも
SHIELDを選んだのは実績や性能はもちろんのこと
見た目のマット感と生地のしなやかさが大きいです
レインウエアはツヤがあるものが多く、
シャカシャカした感じになりがちですが
これはソフトな風合いでソフトシェルのような感じが◎
細かく見れば
耐水圧20,000 透湿量20,000g/㎡/day
スペックとしは充分です
選ぼうと思えばもっと尖ったもの
よりハイスペックな物もあるのですが
実績とバランス(価格や性能)がとても良い素材なのです
レインウエアは概ね3年程度が寿命と言われています
ハイスペックでも価格が高いのはちょっと、、
あくまでも消耗品として道具の一つとして考えています
これも安くはないのですが、、
素材のうんちくはもっとたくさんあるけれど
そんなことより大事なことで
商品を選んでもらいたいと思うので
これ以上は書きません
カメラだって同じ
ミリ数とF値はもちろん
写りのシャープさなどは気にするけど
レンズが何群、何枚、収差など
そんなことで選ばないですから
レンズとは言え見た目もね!
Bluebottleのお客さんには
そんなふうに物事を見てもらえたら嬉しいです
以前どなたかのインスタを拝見したのですが
そこにはこんなことが書かれてました
「実際見れないけどここの商品に間違いはないからネットで買う」
とても嬉しかったのを覚えています
僕が大事にしていることと言いますか
できる限り過大表現は使わず
僕の一定のフィルターと言いますか
それを通して評価をして
悪いところがあるなら出来るだけ正直に
売れなくても困るので...
ただ買ってもらった後に
う〜ん、間違いじゃないけど、なんかちょっと違うな〜
そんな製品作りはしたくない、、
商品の良いことばかり、
カッコいいところだけ見せたって
商売なんだから良いでしょ?
確かにそうだけどそれはやりたいことじゃない
なんと言いますか
胸を張って皆さんにお勧めできる商品を作り続けたい
恥ずかしながらそんな感じです
前置きが長くなりましたが
ここからはデザインについて
一見とてもシンプルな見た目ですが
普通レインウエアは背側が長いと思いますが
Rain parkaは前が長い
これには理由があって
基本的なウエアはクライミングなどの想定で
後ろを長くしていることが大きいと思います
ですがそんことを僕はしないですし
北アルプスの岩場など悪天候の場合は登らない
どちらかと言うと午後は天気が下り坂だから
二日目に振られても降りるだけだね
そんな感じでのレインの出番が多いのです
降っている最中には雨が前から来ることが多い
その場合前側がよく濡れるので
前面を長く背側も標準的なレインよりは
少し長く作っています
悪天候に立ち向かうレインウエアではなく
悪天候に負けることなく
それから上手く逃げるためのレインウエア
ジャケットと言うよりコートに近い
マウンテンパーカーのような作り
それがRain Parkaの大きな特徴です
そしてもう一つのポイント
止水ファスナーを使用していません
ご存知の方もいるかもしれませんが
YKKの止水ファスナーアクアガードは
防水ファスナーではないのです
防水ファスナーは別に存在しています
完璧には水は防げないけどある程度の雨は問題ない
だから皆さん使うのですが
一つ問題があるとすれば
開閉がしずらいと言う点
レインを着る時って雨が降ったり止んだりの
パターンが多いですよね?
ですのでファスナーの開閉もしやすい様に
通常のビスロンファスナーを選ぶことにしたのです
使ってもらうとわかりますが
とてもスムーズでストレスがありません
だからと言って雨が侵入しては困るので
表には比翼をつけ
裏にも生地が着ているのでファスナーが原因で
濡れることはありません
雨が防げることが大前提ではありますが
後発の僕らがやるなら少し違った角度から
作らないと意味がない
素材の先端性をいくら叫んでもそこはいたちごっこだし
大手の様に独自のハイスペックなものを
作れるわけでもない
だからこそ用途やデザインを
工夫して作ることにしたのです
それにこの少しクラシカルな
比翼のスタイルがとても好きなのです
このデザインになる前は
新しいものにこだわりすぎて
変形ポンチョを作ってみたり
フードをこだわってみたり
自分で色々試作してみたりもしましが
一週回ってものすごくオーソドックスなもの
普通すぎて見向きもされない様な
でもきちんと説明すれば納得してもらえる様なもの
普通だけど普通じゃないもの
そんな思いでこのデザインが生まれました
決して軽くもないけれど安心感はある
今の僕のように保育園の送り迎えにも使える(笑)
通勤に使っても良い
だって最近のゲリラ豪雨はもはや
アウトドアでありサバイバルですしね!
袖の絞りにも工夫を凝らしました
どうしても通常のベルクロが納得できず
かと言ってボタンも何か違う、、
ゴム紐を使ってうまくできないかなぁ〜なんて考えつつ
でもそんなのみたことないしな〜
ふと僕のフィンガースルーグローブが頭に浮かび
引っ張り出して確認したら
手首の絞りの形状がゴム止めになっており
これは手首だけど逆さにしたら袖に使える!
コレだ!となったわけでして
もちろん生産は同じアクシーズなわけで
柳谷さんのOKがもらえれば問題ない
柳谷さんからも褒められつつ
僕としては世紀の大発名くらいなノリでしたが
柳谷さんから一言
昔し○○でやってましたよ
ま、そんなもんですよね
このバンジーコードでの袖の絞りは
ベルクロより見た目がシンプルと言う理由だけでなく
サムホールの様に指に引っ掛けることもできるのです!
僕の発明にはなりませんでしたが
とても良い機能だと思います
丈が長いので裾では絞らず
ウエストの下位の位置でゴムを一週させて
ポケットの内部で引っ張れる様にしています
フードは後頭部でワンタッチで絞れる様にしています
通常の首側ですと左右2箇所で引っ張る必要があり
気づくと左右のバランスがおかしくなっていたりするからです
形状は色々考慮して今の型にしました
僕はとても被りやすですが
頭や首のバランスは人それぞれですので、、
一応ヘルメットも被れます
シルエットは蒸れにくい様に少しワイドにしていますが
それも体型によって感じ方は様々かと思います
汗抜けに関しては
僕の思ったまま言いますと
夏の雨の中登っていれば蒸れます
ですが裏地がサラッとしているのでベタつきはしません
春秋は蒸れずにとても快適
アウターとしても十分な役割を果たしてくれます
この辺の蒸れの感じ方は
自分で色々と試してわかったのですが
天気はもちろん体調にもすごく左右されます
シーズンの初めは体が汗をかくことに不慣れだったり
当然汗の量にも左右されますし
人によっては蒸れなくて最高!
と言う人もいれば
蒸れるなぁ。。。
と感じる方もいると思います
前回も触れましたが蒸れは永遠の課題
どんな生地でもタンクトップやTシャツよりは蒸れる
蒸れに特化すれば薄く弱い生地になり
生地を強くすれば蒸れやすくなる
今回のRainParlaはそのバランスの取れたとても
良いものができたのではないかと思います
そして最後
レインパンツも作ってみました!
まぁレインパンツなんて
出番が少なくいつも脇役ですけど
このレインパンツは素材がマットなので
コレだけで履いても普通のパンツの様に見える
初めは上だけやるつもりでしたが
どうせならパンツも作ろう!
だってレインパンツは太めのシルエットで
モサッとした感じのものが多い
裾も雨が靴に入り込まないように広め
どうせゲイターを履くのだから
裾が絞ってあっても良いでしょ?
さすがに夏は蒸れますが
面倒な方はこれを履いて歩けば
突然の雨も問題ない
もちろんスノーハイクのアウターとしても
おすすめです!
僕もこのレインパンツを履いて何度か歩いてみましたが
ハイカーズパンツと同じ型ですので
足捌きが良く普通のレインパンツよりも
歩きやすかったと言いますか
レインパンツを履いている感じがないしないのです
おまけ程度なんて言ったら失礼だけど
作ってみたらとても使いやすいものになりました
Price
RainParka
¥38,800(税込)
RainPants
¥22,000(税込)
Color
Soil brown
Yak beige
Vulcan black
Size
XS~XL
その他の詳細は
オンラインショップの方に記載致します
最後に僕の個人的感想を少しだけ聞いてください
初めに話しましたが
アウトドアブランドならレインウエアだろ的な
気概や意気込みでこれを作った訳ではないけれど
初めて洋服関連を作り始めたのが
山用足袋型ソックスのハイカーズソックス
そしてハイカーズTシャツと続いて行くのですが
今回のそれは間違いなく
一つの区切りになったと思います
Tシャツを作るのとは金額面でも大違いですから
こうやって少しづつ新しいものにチャレンジできるのも
購入してくれる皆さんのおかげです
スタッフも増えましたが
相変わらず僕は日々ミシンを踏んでいます
今までもこれからも
自分が作るものもそうでないものも
ミシンを踏むことを生業とする者として
デザインだけをするのではなく
自分たちで物作りができるブランドとして
皆さんに喜んでもらえるアイテムを
提案して行きたいと思います
by mountainneberland
| 2021-07-04 16:47
| 商品

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